こんにちは、英語クマです。TOEFLのReadingセクションでは、限られた時間で素早く正確に問題を解く必要があり、得点が安定せず苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか?
私も初めのうちは対策に苦労し、暗中模索の日々を過ごしました。ただ、何回も演習を繰り返すうちに、次第に試験対策としての正攻法が見えてきたような気がします。そこで今回は、私がTOEFLを複数回受験してReading満点を2回ほど取得した経験を基に、TOEFLリーディングのコツと呼べるものを数点振り返ってみようと思います。
(良ければこちらの関連記事→ “TOEFL Readingで高得点・満点を取るコツ②” もご参照ください)
問題文のジャンルを意識してみる
TOEFLにおいては、リーディングの内容が何かとアカデミック・学問的で難しいです。さらに、TOEFL特有の単語(鉱石や彫刻、天文学の専門用語など…)が割と頻繁に出てくるため、高校までの教科書や英語新聞の記事をカジュアルに読んでいるのとは大きく読解の感覚が違うと感じられる方は多いでしょう。そんな時に大事なのは文章のジャンルを意識することかなと思います。
たとえば、学問の領域的には歴史、生物学、物理学、天文学、芸術のどれなのか、文章の形式としては課題解決文なのか説明文なのか、逐一考えつつ演習を進めることで、自分の得意・苦手分野が何なのか、また曖昧に覚えていた単語が何なのか、復習の時に分かりやすくなると思います。ちなみに自分の場合は、歴史と天文学の説明文が苦手だと途中で気付きました。そこで模試の演習に加えて、通勤時間にスマホで海外の天文台のページにアクセスして調べ物をしたり、電車の中でノイズキャンセリングイヤホンを使い、Youtubeで10分以内の歴史解説動画を字幕・スクリプト付きで見たりしていました。
いわば意識改革、といったところでしょう。もちろん即効性は無いので、問題文のジャンルを意識し始めたうちは、目に見えて模試を解いた時の点数が上がる!とまでは行きませんが、ジャンルを意識して問題演習する中で記憶に残りやすくなったり、集中しやすくなったりする効果が得られます。私の場合は上記を実践していく中で、本番の試験中に「あれ、なんか集中して問題を解けたな、周りの雑音もそこまで気にならなかった」「この文章の展開は練習で解いた問題と少し似ていたな」など感じることが増えて、結果としてリーディングの点数が上がりやすくなりましたし、加えてリスニング以降のセクションにも体力を残すことができるようになりました。
頻出の単語を効率よく暗記していく
この記事を読んでいただいている皆様は、Ankiというアプリをご存じでしょうか。このアプリでは、フラッシュカードのように表裏にそれぞれ文章を打ち込んで、単語カードを作成して演習することができます。
私が単語の暗記に取り組む中で、このアプリは非常に重宝しました。Ankiの良いところは、特に自作が可能な点、忘却曲線に則って問題を出してくれる点の2点かなと思います。私の場合は、市販の単語帳だとページの片隅に有って覚えづらい単語や、演習で遭遇した意味の分からなかった単語などをAnkiにササっと打ち込んで、あとは通勤や移動の時間を使ってスマホで疲れない程度に演習していました。作成には少し時間がかかりますが、短時間で繰り返し復習ができるので、単語帳をただ読むよりもしっかりと記憶に残ります。
これは私の感想ですが、検定試験の場合は単語学習の方法にもこだわった方が良いかなと思います。例えば、英検1級では難単語を沢山覚える必要がありますが、1つ1つの単語に関してはざっくりとプラスの意味かマイナスの意味かだけ覚えて後は選択肢を絞って回答する、という片手間な戦略でも、英検1級の場合は設問が易しいので、ある程度通用してしまいます。一方でTOEFLの場合には、各設問の紛らわしい選択肢で単語の具体的な意味が分からなかった結果、正確に意味を読み取れず間違う、というのが多発するため、曖昧な暗記があまり頼りになりません。実際に自分がTOEFL対策をしていた際には、初めのうちは単語を曖昧に覚えていたので、設問選択肢の詳しい意味が把握できなかったりして、結果としてミスリーディングに引っかかり、よく失点していました。そこでAnkiアプリを使用して、なんとなくの意味ではなく、具体的な日本語の意味までちゃんと覚えることによって、点数が安定するようになりました。
リーディング本番において、試験部屋の環境音・雑音対策は必ずしも大切ではない
TOEFL試験本番は特にリーディングのセクションで、周りの受験生が立てる雑音や、屋外の環境音を気にされる方が多いかなと思います。中には、周りがスピーキングセクションに進んで話し声を立てる前にリーディングを解き終われるようにと、1,2番手で教室に入れるようにするために、試験開始時間の1時間前に到着しておくなどと、試験開始前からの綿密な時間調整を個々人で実施される方も多くいらっしゃると思います。
英語クマも初めての受験の際には緊張しており、例えば近くの受験生が “I live in Tokyo. I live in Tokyo…”とマイクの音量調節をする度にリーディングの集中力が切れて、耳栓で急いで耳を塞いで集中力を取り戻そうと頑張っていました。その時は「本当に耳栓を持っていて良かったなあ」と安堵したものです。
上記のような細かな対策も勿論大事ではあるのですが、リーディングで高得点を安定させるコツとしては、周りの環境に動じない集中力(演習力?)を培うのが意外と近道なのかなと考えています。
クマがやった対策としては、気が向いた時にTOEFL iBT® TEST リーディングのエッセンスを開いて、その時は全力で集中して精読する、ということから始めました。家の中など、静かな環境の方が集中できるかなと思います。最初は疲れますが、徐々に数分、数十分読んでも耐えられるようになったら、今度は集中力確認のために模試を解いてみる、ということをしました。これも街中のカフェなどで解き始めると落ち着かなかったので、専ら家で演習しました。ある程度演習を繰り返すと、内容に関して「なるほどね」と折々頷きながら、納得して問題を解けるようになってくるかと思います。この状態で本番に向かうと、興味が周りの環境よりも問題文の内容や文法構造に向くので、耳栓やヘッドフォンを装着せずとも、特に雑音をストレスに感じず最後まで集中して解き終われるかなと思います。
上記、感覚的な話で申し訳ありませんが、逆に街中の話し声のするカフェや銭湯のコワーキングスペースで日々練習問題を解いていると、知らず知らずのうちに集中しない状態で演習することになり、結果うまく本番で回答に没頭できない、ということが個人的にあったので、少し精神論・心構え的なお話をさせていただきました。本番で集中できない、なんか模擬試験より本番の方が点数が下がる、なんでだろう?と悩んでおられる方がいらっしゃいましたら、ぜひ参考にしていただければと思います。
おわり
今回は上記3点のお話となりました。他にも心掛けていた演習法や単語学習法などあったので、また何かの折に投稿していこうと思います。また、良ければリスニングの勉強法も参考にしてみて下さい。